リネンは産地によって、手触りも耐久性も大きく変わります。Willow Cove Lineでは創業以来、フランス・ノルマンディー産のリネンを使い続けています。なぜノルマンディーなのか、そして良いリネンをどう見分けるのか。産地を実際に訪ねた経験をもとに書きます。
ノルマンディーのリネンが特別な理由 ¶
ノルマンディーは、フランス北西部に位置する地域で、亜麻の栽培に適した気候と土壌を持っています。夏は涼しく、雨が多い。この環境が、繊維の細い亜麻を育てます。繊維が細いほど、織り上がった生地は軽く、光沢が出ます。同じリネンでも、東欧産と比べると糸の均一性が高く、洗濯を重ねたときの変化が穏やかです。廃業した機屋が多い中、今も稼働している工房は品質への意識が高い傾向があります。
番手と密度、何を見ればいいか ¶
リネン生地を選ぶとき、まず確認するのは番手(糸の細さを示す数値)と密度(1インチあたりの糸の本数)です。Willow Cove Lineが使っているのは60番手のリネンで、これは薄手のシャツ地に使われる細さです。密度が高いほど生地は丈夫になりますが、重くなります。60番手で密度を適切に保つと、軽さと耐久性のバランスが取れます。実際に触るときは、光に透かして糸の均一性を確認するのが一番早い方法です。
洗濯を重ねると変わること ¶
リネンは洗うたびに変化します。最初はやや硬く、パリッとした感触ですが、5〜10回洗うと繊維がほぐれて柔らかくなります。これはリネン特有の性質で、コットンとは逆の変化です。コットンは洗うほど硬くなりますが、リネンは柔らかくなる。Willow Cove Lineのお客様の中には、「3年目が一番好き」とおっしゃる方が何人もいます。長く着ることを前提に設計しているので、この変化は想定内です。
家庭での洗濯と保管 ¶
ノルマンディー産の60番手リネンは、洗濯機の手洗いコースで洗えます。水温は30度以下、脱水は短めに。乾燥機は使わないでください。繊維が縮みます。干すときは形を整えてから陰干し。アイロンは少し湿った状態でかけると、シワが伸びやすいです。保管は折りたたまずにハンガーにかけるのが理想ですが、折りたたむ場合は同じ折り目が続かないよう、時々折り方を変えてください。
Willow Cove Lineでの使い方 ¶
今季のコーブ・リネンワンピースとコーブ・リネンパンツは、Tissage Lefebvreの60番手リネンを使っています。縫い代はフレンチシームで処理しているため、裏側も美しく仕上がっています。洗濯を重ねるほど体に馴染む一枚として設計しました。試着はアトリエにて予約制でご案内しています。
リネンは、着るほどに育つ素材です。最初の一枚を選ぶとき、長く付き合えるかどうかを基準にしてみてください。Willow Cove Lineのアトリエでは、実際に生地を手に取りながらご相談いただけます。